10月13日、菊花開(きくのはなひらく)。
本日は七十二候の菊花開。
菊の花が咲き始めるころ。
旧暦では今のあたりが重陽の節句の時期だったんだそうです。
そんな本日は江戸〜昭和まで
漆の骨董をメインに店舗を持たずに販売している
oubaiのさゆりさんにオススメの本をご紹介いただきました。
さゆりさんは漆のことになると
本当に一生懸命で、周りが見えなくなるほど。
扱うものを本当に愛おしそうに、
「この虫くんや鳥さんたち(器に書かれた柄)がな。
もっと僕たちを目立たせてーーーってゆうてくんねん。」
と言いながら写真をとっている姿をみていると、
ひとつひとつの商品を大切に思っているんだなぁと感じます。
自分の目利きとセンスだけが勝負の骨董の世界で
奮闘しているさゆりさんは
勉強熱心でもあり、お家には漆やうつわの本がずらり。
その中でも特に素敵な1冊をご紹介いただきました。
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「一日一菓」木村宗慎
この本と初めて出会ったのは
自由が丘の「BLUE BOOKS cafe」。
表紙の蒔絵の高杯の美しさに心揺さぶられ、
夢中でページをめくっていました。
これはタイトルの通り、
365日にわたり1日1日
菓子を紹介するという内容なのですが、
単なる菓子の本ではありません。
菓子、器、行事。
それらが1冊のストーリーとなり
日々に感動・喜び・発見がいっぱい溢れているのです。
受験勉強時に片時も離せない辞典のように
大事なジュエリーと並べる宝物のように愛でているこの1冊。
仕事柄、古い漆の器を扱うのですが
古物の魅力や器としてどういう提案ができるかしらと考える日々。
ブログが書籍化されて発刊されたそうですが
究極の美しさは時に緊張感も与えるように思います。
毎日漆の器と丁寧に向き合いたいと
広範囲に学びが多く背筋がしゃきんと伸びる1冊です。
----------------------------------------------------------------(文・oubai )
さゆりさんは今月の大江戸骨董市にも出店されています。
古いものも、比較的新しいものも
若い女性ならではの感覚で
日常にどう取り入れていくか提案してくださりますので
漆や骨董の世界、気になるけどなんだか足を踏み入れづらい...と思っている方、
まずは声をかけるところから始めてみませんか。
「10月の出店予定」
10/16(日)大江戸骨董市 @東京国際フォーラム前 9:00-16:00
10/23(日)大江戸骨董市 @代々木公園 ケヤキ並木 8:00-16:00
10/30(日)大江戸骨董市 @東京国際フォーラム前 9:00-16:00