本日のおすすめの1冊は、陶芸家の大谷哲也さんの2冊目のおすすめ本。
大谷さんは
前回の記事にご紹介させていただいた通り私の尊敬する作家さんで
いろんな指針になるような方。
大谷さんのうつわたちは
料理を盛った時にカッコ良いのはもちろんなのですが
こんなにカッコ良いのに
うまく手抜きさせてくれる機能性のようなものを兼ね揃えていて
お料理をつくったり
「食べる」という当たり前のことに
しっかり結びついているデザインなのだなぁと使うたび思います。
私のイチオシの帽子鉢(現在φ240のみ在庫有)は
リムの境目がない分真ん中に寄せてパスタやおかずを盛っても
スープやボタージュを入れても使えるし
毎回早くになくなる平鍋なんて
作ってそのまま出してなんてしていると
もう他の鍋やフライパンなんて要らないんじゃないかと思うくらい
年がら年中出しっぱなしでこればっか。
以前何かの話の途中で
「自分の器を使うのは当たり前。自分で使うことでちょっとずつ直していってんねん」
というようなことを言っていたのを思い出します。
そんな大谷さんのおすすめは
食べる・作るに結びついてるうつわたちを産み出す手にぴったりな1冊。
なんとなくですが大谷さんのデザインの好みが読み取れるような気がするこの本は
ちょっと意外な1冊なのです。
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図解・魚のさばき方
これええで〜と言いながら、この本を本棚から選び取った大谷さん。
少しびっくりしました。
もともと簡単な魚は捌けたそう。
しかもこの本、どちらかというと専門誌のようなものなので
値段もお高め。
なのになぜわざわざこちらを?
「”図解”というところが気に入った」
図解というのは、大事なところだけクローズアップされている。
例えばこれが写真だったら。
図のようなわかりやすい角度で写真を撮れただろうか。
ましてや図の一部には見えないはずの
内部の骨なども書いてあって、それは図解にしかできないこと。
いい意味で、自分の都合の良いように書いているのがすごくわかりやすい。
実際に見ながらさばいてみたものもあるらしく、
ページの端っこに跡が付いている箇所も。
「こんなん見るより、YouTube見たほうが早いねんけどな!」
と笑いながら話す大谷さん。
なんか、ええやん、図解。
これを見て魚を捌く云々よりも、
”図解”そのものに対しての愛着が見て取れました。
大谷さんのホームページから見ることができる
商品一覧を見たことある方はいらっしゃるでしょうか。
定番で作っているものたちの価格やサイズなどが一覧になっています。
どことなく、、、この本に惹かれる気持ちがわかる気がするのです。
写真を撮らせて頂いてる間、
この本やったらこれやな〜と一瞬で選んでくれたのは
片口とお猪口。
さばいた魚をツマミに、お酒を飲んでる姿が目に浮かぶような気がしたのでした。