鳥取展 出展者のご紹介 vol.7
汽水空港
汽水空港
数年前、鳥取県の中央に位置する東郷湖のほとりに、ぽつんと一件の本屋ができました。本屋好きの僕は帰郷後、その情報を聞いてすぐにその本屋へ。お店の名前は「汽水空港」。とてもすてきな名前だなと思いながらお店に一歩足を踏み入れた。
当時、山小屋のような店内にはロフトがあって、そこで珈琲を飲みながら、寝転がりながら、本を楽しめるという本当に自由なお店でした。
そこには、古書から新刊、リトルプレスが一面に広がり、店主の森さんの人柄が出ているのか(もちろん出ている)、ミニマムな心配事を想像させる本から宇宙を創造させる本まで、繊細な本から大胆な本まで幅広い選書でワクワクさせられました。
そんな汽水空港は移転リニューアルオープンを計画。準備段階の2016年10月に、鳥取県中部地震が発生した。汽水空港の移転先は傾いてしまい計画は中止になってしまった。
地震後、僕はすぐに帰省した。森さんに会いにいくと「10分に1回は落ち込む」と落胆の色を隠せない言葉が返ってきた。僕は何も言えなかった。
でも、でも汽水空港はまた始まる。
そう、森さんは、またきれいな湖畔で本屋「汽水空港」を営む予定で絶賛改装作業中です。
今回は、森さんに「鳥取」をイメージした選書をしていただきました。リニューアルオープンより一足先に「汽水空港」をお楽しみください。